キットトナー保守契約とは、業務用コピー機を定期的に修理する『保守契約』のひとつのことじゃ。
このキットトナー保守契約が採用されるのは一部のコピー機だけで、実際に遭遇する機会はあまり多くない。そこで今回は、キットトナー保守契約が適用されるケースやその料金体系について詳しくご説明しよう。
もし、キットトナー保守契約のコピー機を選んだ時は、ぜひこのQ&Aを参考にして欲しいのじゃ。
そもそもの保守契約については『保守契約とは何ですか?コピー機導入時には加入しなければいけませんか?』を確認してみよう。
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キットトナー保守契約の概要
キットトナーの大きな特徴は、専用のトナーを使っている間のみ、修理費が無料になるということじゃ。(正確には、修理費を含んだトナーを購入するという方が正しい表現じゃ)
下記の表に情報をまとめたので参考にしてほしい。
| トナー | 有料 |
|---|---|
| 修理費 | すべて無料(パーツ代・出張費・作業費など修理に関わる費用) |
| トナー料金 | 機種により異なるが1本3.5万~7万程度。 |
| 印刷単価 | 高い |
| 支払い | トナー購入時のみ |
| 更新 | 不要(トナーを利用している間は保守契約期間となる。最大5年。) |
【キットトナー保守契約の特徴】
- 5年間またはトナー残量が無くなるまでが保守契約の有効期間。
- トナーは1本あたり5,000枚(A4/5%使用時)印刷ができる。
- トナー利用期間中は修理費用はかからない。
- トナー残量が無くなると保守契約が切れるため修理は有償となる。
- トナーは正規代理店でしか購入できず汎用品などは存在しない。
【備考・諸注意】
- 解約時は意思表示はいらず、トナー消耗後に買い直さなければ自動的に解約扱いとなる。
- 定期的な検診サービスは基本的に無い。
上記の通り、トナー自体の料金は高く、印刷可能枚数で計算すると1枚8円あたり。コンビニと比較すると10円と8円の違いはさほど無いが、カウンター保守契約の場合はこの半額以下が当たり前の世界じゃ。この8円が相当に高額であることが分かって頂けるだろう。
しかし、キットトナーの良いところは「コピー機を使っても使わなくても、トナーを使っている間は最大5年間は修理が無料になる」という面じゃ。
つまり、使う頻度が少なければ少ないほど1ヶ月あたりにかかる相対的なランニングコストが安くなるのが、キットトナー保守契約ということになる。
この使う頻度は、一日20枚程度つまり月間で500枚以下の場合は、このキットトナー保守契約の恩恵が大きくなるぞ。逆を言えば、この枚数以上でキットトナー保守契約で契約してしまうと、印刷コストが著しく悪くなるので要注意じゃ。
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キットトナー保守契約のメリット・デメリット
キットトナー保守契約のメリット・デメリットは、以下の通りじゃ。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 本体料金が比較的安い。 | モノクロ機しか適用されない。 ※一部例外もあるが基本的にモノクロのみ。 |
| トナーが無くなるまで 保守契約が継続される。 |
トナー1本あたりの料金が高く、 印刷単価も割高になる。 |
メリット
キットトナー保守契約のメリットは、本体料金が比較的安いことじゃ。そもそもキットトナー契約は、個人事業主やSOHO、小規模事業者向けにつくられており、安価な導入が可能になっているのだ。
また、トナーが無くなるまで保守契約が継続されるのもメリットじゃろう。故障や不具合にも備えられて、安心感があるものじゃ。
デメリット
本体価格を安く導入できる半面、性能が限られた機種を使うことになるから注意が必要じゃ。基本的にモノクロ機しかキットトナー保守契約が結べない。トナー1本あたりも割高であり、印刷単価も高くなっている。
キットトナー保守契約で損をしないためには
キットトナー保守契約が適用されるコピー機は、印刷速度も遅いため本体料金も安くなっている。しかし、そこだけに惑わされて購入してしまうとランニングコストが高額になってしまうので、月間印刷枚数に合わせたコピー機選びを心がけよう。
最後に、キットトナー保守契約でコピー機を選ぶ際の注意点をお伝えしよう。
【一日20枚以上印刷する場合は選ばない】
ランニングコストがとてももったいないことになる。下手をすると4万円のトナーを毎月購入するという馬鹿げたことになりかねない。十分に注意しよう。
【カラー印刷はできない】
キットトナー保守契約に対応しているコピー機は、仕組み上、カラー印刷ができない。そのため、いくら印刷枚数が少ないとはいえ、定期的にカラー印刷をする場合はカウンター保守契約対応のコピー機にしよう。
※一部メーカーでは、キットトナー保守契約対応のカラーコピー機も販売されているが、ランニングコストが比べものにならないほど高額になるため必ずカウンター保守契約のモデルを選ぼう。
キットトナー保守契約が向かない場合は?
キットトナー保守契約は中小規模の事業者であれば向かない契約形態といえるじゃろう。その場合は、「カウンター保守契約」を検討してみるのじゃ。
カウンター保守契約とは?
カウンター保守契約とは、本体のリースとは別にカウンター料金が設定される契約じゃ。月間の印刷枚数と契約時のカウンター料金によって、保守料金が変動する仕組みとなっておるぞ。
そして、カウンター保守契約では、最低料金が設定されており全く使用しない場合も月々の使用料が発生するため、その点注意が必要じゃ。
といいつつ、多くの企業が採用しており、最もスタンダードな保守契約なのじゃ。毎月の印刷枚数が、最低でも500枚以上の場合に適する契約形態じゃろう。
カウンター保守契約のメリット・デメリット
カウンター保守契約に加入する際は、以下のメリットとデメリットをふまえて決断するのじゃ。
メリット
カウンター保守契約は、契約期間内であれば突然のトラブルや故障が発生しても修理費用がかからないぞ。コピー機というのは故障や不具合が発生しやすいため、修理代を気にせずに使いたいならば、カウンター保守契約は適するじゃろう。また、月間の印刷枚数が多ければランニングコストが安くなる点も特徴じゃ。
デメリット
カウンター保守契約では、カラー印刷を大量に行うと費用が大きくなってしまう。白黒とカラーは印刷単価が異なり、カラー印刷は1枚当たり10円を超えるのが当り前じゃ。プランにより1枚20円になることもあるぞ。
また、前述したが最低基本料金があったり少量の印刷しかしない場合に割高になったりすることも忘れないように
カウンター保守契約の費用相場
カウンター保守契約の費用相場は、機器の印刷速度や月間の印刷枚数により月額料金が変わってくるぞ。
割安なプランは毎月5,000円程度のリース料に、1枚あたりの印刷単価が白黒で3円、カラーは20円ほどになる。一方、高性能な機種の場合は毎月20,000円を超えるリース料金が必要な場合もあるのじゃ。
しかし、白黒印刷は1枚当たり1.2円、カラー印刷は1枚あたり12円など割安になるぞ。
カウンター保守契約の費用相場については、以下の記事で詳しく解説しているのでチェックしてみるのじゃ。
コピー機・複合機のカウンター保守契約とは何ですか?
その他の保守契約
カウンター保守契約の他にも、スポット保守契約と年間保守契約があるので説明していこう。
スポット保守契約
スポット保守契約は、コピー機に不具合が生じたときにその都度、有償で修理してもらう契約じゃ。中古コピー機にしか適用されないため、あまり耳にしないだろう。他の保守契約のように定額的な費用がなく、壊れたときに修理を依頼する一般的な形態と考えるといいじゃろう。
そのため、故障したときは自分で業者を探して依頼することになる。ちなみに、修理費用の支払いは、修理をしたその都度になるぞ。
年間保守契約
年間保守契約は、メーカーと直接的に保守契約を結ぶものじゃ。トナー代は実費負担となり、契約には修理費だけが含まれている。新品の機器を購入したときは1年間の保証が無償でつき、最大で5年間の自動更新も可能じゃぞ。
契約更新を申し込まない場合は自動解約となり、以降の修理は有償となってしまう。なお、メーカーとの直接契約のため、機器をどこで購入してもサービス内容は変わらんぞ。