カウンター保守契約とは、業務用コピー機を定期的に修理する『保守契約』のひとつのことじゃ。
コピー機・複合機のメンテナンスでは最もポピュラーな形態がこのカウンター保守契約で、業務用コピー機の約8割はこのカウンター保守契約が適用されるほど一般的なコピー機の保守契約システムとなっているのじゃ。
今回はカウンター保守契約がどういう仕組みになっているのかを詳しくご説明するのじゃ!
そもそもの保守契約については『保守契約とは何ですか?コピー機導入時には加入しなければいけませんか?』を確認してみよう。
カウンター保守契約とは
カウンター保守契約の大きな特徴は、毎月印刷した枚数分の使用料がかかる代わりに、修理費・トナー代が無料になるということじゃ。
下記の表に情報をまとめたので参考にしてほしい。
| トナー | 全色無料(厳密にはカウンター料金に含まれている) |
|---|---|
| 修理費 | すべて無料(パーツ代・出張費・作業費など修理に関わる費用) |
| カウンター料金 | 契約時に定められた保守料金(カウンター料金)が毎月かかる。 |
| 印刷単価 | 印刷一枚あたり契約時に決定され途中変更は不可。 |
| 支払い | 毎月発生する。 |
| 更新 | 自動的に更新(解約はいつでも可能だが再契約は基本不可) |
【カウンター保守契約の特徴】
- 一枚あたりの印刷に単価が設けられている。
- 月に一度、カウンター料金を保守業者に支払う。
- トナーは無料。(厳密には印刷単価に含まれている)
- 修理費用も無料。(同じく全て含まれている)
【備考・諸注意】
- 新品コピー機の場合は加入必須。中古コピー機の場合は加入任意。
- カウンター契約はいつでも解約できるが、再契約は基本的にできない。
- カウンター料金は一度契約したら変わらない。
- 販売店によりカウンター料金の単価は異なる。
- 用紙が含まれるかは販売店により異なる。(基本的には含まれない)
よく勘違いされるものとして「リース料金」というものがあるが、これとは全く別のものなので要注意じゃ。
リース料金と保守料金の詳しい違いについては『コピー機の保守契約とリースって何が違うの?』を参考にしてほしい。
なお、カウンター保守契約に加入するのはルールがあり、「新品は必須」「中古は任意」となっている。そのため、中古品であればカウンター保守契約に加入せず「壊れたら買い替える」という考え方も一つの選択肢じゃぞ。
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カウンター保守契約のメリット・デメリット
カウンター契約は毎月支払いがあるため、嫌がる人も多いのが実情だがメリットもある。良い点・悪い点をまとめてみたのでご覧いただきたい。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 修理にかかる突発的な支払いがない。 | 大量に印刷すると思わぬ費用がかかる。 |
| 月間印刷枚数が多いほど ランニングコストが安く抑えられる。 |
印刷頻度が少ない場合は 割高になる場合がある。 |
| トナーが無料供給されるため トナー代が都度かからない。 |
契約時に定められた保守料金 (カウンター料金)が毎月かかる。 |
定期的に使う会社であれば割安になり、支払いの管理も他の保守契約に比べて分かりやすくなるため、トータルコストが見えやすくなる。
逆に利用頻度が極端に少ない会社だと割高になることもあるため、OAランドではキットトナー保守契約に対応したコピー機をおすすめしているぞ。
スポット保守・キットトナー保守・年間保守契約との違い
保守契約には、カウンター保守契約の他にも「スポット保守契約」や「キットトナー保守契約」「年間保守契約」などがあるのじゃ。そこで、ここではカウンター保守契約とそれぞれの保守契約の違いを紹介するぞぃ。
キットトナー保守契約との違い
キットトナー保守契約とは、コピー機本体のリース料金とは別に、トナーを購入する方式じゃ。トナーの料金に保守費用も含まれておるので、トナーの購入ごとにメンテナンスが実施される。そして、トナーを使用している間は契約が継続され、補充トナーを発注することで契約が更新される仕組みじゃ。
気をつけるべき点としては、購入できるトナーは正規品のみで、リサイクルトナーなどの非正規品を使ってしまうと契約が打ち切られてしまうことじゃろう。トナーが残っている間は費用が発生しないため、印刷枚数が少なかったり、使用しない期間が発生したりする使い方の事業所には、カウンター保守契約よりこちらのキットトナー保守契約の方が向いておるぞぃ。
キットトナー保守契約について詳しくは『コピー機・複合機のキットトナー保守契約とは何ですか?』で詳しくご説明している。
スポット保守契約との違い
スポット保守契約とは、コピー機に故障や調整が必要となった時に、その都度サービススタッフの派遣を要請する保守形態じゃ。
トナーや感光体は保守範囲には含まれないため、あらかじめ自前で準備しておく必要があるぞぃ。カウンター保守契約と違うのは、正味価格の負担であるところがメリットじゃろう。デメリットは、急な故障や部品交換時には、サービススタッフの出張費用も含め、高額な修理費用がかかってしまうことじゃ。
スポット保守契約について詳しくは『コピー機・複合機のスポット保守契約とは何ですか?』で詳しくご説明している。
年間保守契約との違い
年間保守契約とは、定期メンテナンスや故障発生時の修理を年単位で保守する、より家電の保証に近い契約形態じゃ。基本的にメーカーと直接保守契約を結ぶもので、限定された型番のコピー機・複合機が対象となる。
出張料金や工賃、一部の部品代は保守契約に含まれており、トナーなどの消耗品は別に購入する形式じゃ。また、カウンター保守契約との特筆すべき違いは、一度契約が切れると再契約はできないという点じゃろう。さらに、非正規品のトナーを使った故障は保証対象外ということにも注意が必要じゃ。
年間保守契約について詳しくは『コピー機・複合機の年間保守契約とは何ですか?』で詳しくご説明している。
カウンター保守契約の料金相場
では、カウンター保守契約について、実際の費用相場を見ていこう。
人気の「20枚/分」クラスにおいて、新品で導入するリース契約のコピー機と、中古で購入するコピー機におけるカウンター料金の相場は、おおよそ以下のような料金となる。
| トナー | 新品(リース契約) | 中古コピー機 |
|---|---|---|
| モノクロ/枚 | 0.7円~1.5円 | 2.5円~4.0円 |
| カラー/枚 | 0.7円~15円 | 18円~25円 |
| 最低基本料金/月 | 1,000円~7,000円 | 3,000円~5,000円 |
新品コピー機をリースで導入した場合、メーカー毎に若干の差はあるものの、ほぼ上記の範囲内で収まるじゃろう。
カウンター料金の補足
カウンター保守料金は、主にご利用の枚数見込みによりその単価やプランが設定されていることが多く、単純な話、大量の印刷枚数を使う企業ほどカウンター料金単価が優遇されることが多く見受けられる。
また、設置エリアによる料金の違いもあるので注意が必要じゃ。カウンター保守料金には、サービススタッフの移動費用・技術費用も含まれているため、都市部は事業所が集中しているうえに、サービス拠点も近くにあるため人件費も安くなるのでそのまま価格にストレートに反映されて安くなるケースが多いが、地方エリアは逆にカウンター料金単価も高くなる傾向がある。
カウンター料金の最低基本料金について
カウンター保守料金には表の通り、他の保守形態には発生しない「最低基本料金」が設定されておる。1ヶ月間で1枚も印刷しなかったとしても、この費用は毎月支払うことになるのじゃ。
例えば、1枚1円で契約をしているコピー機で、モノクロ10枚しか印刷しなかった場合は単純計算をすると合計10円になるが、最低基本料金の設定が2,000円の場合はそれを下回るため、カウンター料金ではなく最低基本料金が適用される、という仕組みになっているのじゃ。
最低基本料金は、コピー機の連続出力性能によって変化することにも注意すべきじゃろう。性能が高いコピー機は最低基本料金も高い。覚えておくのじゃ。
カウンター保守契約で損をしないためには
カウンター保守契約は毎月請求が発生するので、少しでも単価を安くすることを意識してしまい、カウンター料金ばかりに目がいってしまう。
しかしそれは大きな間違いなので注意してほしい。
もちろん安いにこしたことはないが、料金だけで選ぶと「安いけど修理が遅い」「アフターフォローが全く無い」など、安かろう悪かろうの販売店と契約してしまう可能性もあるので、しっかりと自分にあった理想のコピー機を探すことが重要じゃぞ。
なお、OAランドのカウンター料金は都度見積りとしているので興味がある方は『無料相談窓口』から問合せをして欲しいのじゃ。
コピー機の選び方については『【決定版】失敗しないコピー機の選び方』で詳しくご説明しているので参考にしていただきたい。
