会社でコピー複合機を使っている時に、黒い線が入った場合はいくつかの原因が考えられるが、ほとんどが清掃することで改善する。
今回はコピー機に線が出てしまったとき、具体的にどこを清掃すれば良いのかをご紹介するので参考にしていただければ幸いだ。
コピー機の黒い線が出た時の対応フロー
どの操作をしたときに黒い線が入るのか、問題の切り分けをしよう
コピーや印刷をした時に黒い線が出てしまう場合、特定の操作をしたときだけ症状が出るということがよくある。下図を参考に、どの位置で操作をした時に黒い線が出るのか、問題の切り分けをまずは行おう。

問題の切り分けができたら、次は清掃手順をご紹介するので試してみよう。
ケース1)鏡面コピーの時だけ線が入る場合
鏡面コピーをした時に黒い線が出る場合は、十中八九は下図の赤枠で囲ってある鏡面ガラスの清掃で改善する場合がほとんどだ。

メガネ拭きのような柔らかい布と揮発性の高いアルコールのようなもので清掃してみよう。この時、内部には高圧電流が流れているため非常に危険なので、ガラス面の表側だけを清掃すること。表面だけ清掃しても直らない場合は、決してご自身では作業せずにサービスマンに清掃を依頼しよう。
ケース2)原稿送り装置を使った時だけ線が入る場合
原稿送り装置(ADF)を使ったときだけ黒い線が出るようであれば、下図の赤枠で囲ってある細長いガラス面を清掃しよう。

ガラス面近くで汚れが付着した場合、濡れた柔らかい布で汚れを拭き落としてから、しっかり乾拭きすれば修理可能だ。まれに、セロハンテープの破片やのり等の見えにくい汚れでも線が出ることがあるため、指で触って確認してみよう。
それでも直らない場合、原稿送り装置内部にほこり・汚れがついている可能性が高いため、サービスマンに修理を依頼しよう。
ケース3)パソコンからの印刷や受信FAXの印刷の時だけ線が入る場合
コピーではなく、プリントアウトやFAXが届いた時だけ黒い線が出てしまう場合は、原因が内部部品である可能性が非常に高い。

まずは以下の動画の手順に沿ってご自身でクリーニングをしてみよう。これだけでも大きく改善する可能性が高い。
上記動画のクリーニングで直らなかった場合、「ブレード」というパーツに劣化が起きている可能性が高い。その場合はパーツ交換が必要となるため、サービスマンへ修理を依頼しよう。
ケース4)上記1~3以外で黒い線または白い線が入ってしまう場合
上記3つのケースどれにも該当しない場合、「結露」による症状の可能性がある。
結露とは、コピー複合機内部に寒暖の差が激しい冬季によく見られる現象で、部屋が極端に寒いときに暖房を入れたりすると外気とコピー複合機内部の温度差が生まれ結露が発生してしまう。
結露による症状の場合、ほとんどが時間経過(寒暖の差が無くなったら)いつの間にか解決していることもあるため、結露の可能性があったら少し時間を置いてみよう。
黒い線以外の症状が出る場合
以下のような黒い線以外の症状が出た場合は、内部のパーツ自体が劣化・故障しているため、残念ながらご自身で修理することは難しい。
- 黒い線ではない汚れがついたり、印刷物が手についたりする
- 印刷物に色むらがあったり、触るとザラついたりする
再三になるが、このような場合は修理業者に依頼しよう。
黒い線の修理を業者に修理依頼するときに注意すること
コピー機の印刷不良として代表的な「黒い線」の主な原因は、上記で解決するような汚れや結露によるものがほとんどだが、短いスパンで何度も出るような場合はコピー機本体の劣化も疑おう。コピー機は精密機器の集合体ということもあり、5年以上経過したコピー機はどこかしらに劣化があることが非常に多い。
上記でご紹介した方法で黒い線が改善されない場合、内部部品(給紙ローラーなど)の劣化の可能性もあるため、パーツ交換が必要な場合もある。保守契約に入っていない場合(=スポット修理)、出張費・作業費・部品代と料金がかかるため10万円を超えてくるケースも少なくない。
頻繁に黒い線が出ていて5年以上昔のモデルを利用しているならば買い替えも検討しよう。黒い線の修理でスポット修理を5回呼んだら、中古コピー機が買えるくらいの料金がかかることを覚えておこう。
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