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複合機・コピー機の耐用年数はどれくらい?買い替え時の注意点も解説

公開日:2025/10/18

更新日:2025/11/18

コピー機や複合機を「リース契約」で導入する際、契約期間は3年~7年の間で自由に設定できます。しかし、一般的に、多くの企業は5年で契約しています。これはいったいなぜでしょうか。

実はこの「5年」というのは「法令耐用年数」を基準に設定されています。具体的には、1965年(昭和40年)に大蔵省が制定した「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」によって、企業が所有する設備や備品などの耐用年数が帳簿上で計算できるように定められた期間です。

この記事では、複合機・コピー機の「耐用年数」および「買い替え時期と注意点」について詳しく説明します。

複合機・コピー機の寿命(耐用年数)

複合機・コピー機の耐用年数は5年

結論から言うと、複合機・コピー機の法定耐用年数は「5年」です。
また、「法定耐用年数」とは税法上で定められた寿命のことで「固定資産として価値を維持する年数」のことです。
ただし、法定耐用年数は、あくまでも法定上使用可能と見積もられた期間のため、実際の製品機器の寿命とは異なります。つまり、5年以上使えることもあります。逆に言うと、法定耐用年数の間であっても寿命が来てしまうこともあります。いずれにせよ、定期的なメンテナンスを行うことが重要です。

しかし、注意すべき点として、「部品保有期間」を考慮する必要があります
「部品保有期間」とは、メーカーが製品の補修用部品を保管する期間です。この期間を過ぎると、保守契約をしていても修理できない可能性があります。
メーカーや製品によって異なりますが、複合機・コピー機の部品保有期間は製造終了から5~7年程度です。

印刷枚数によっても寿命は変わる

さきほど複合機・コピー機の寿命は5年と言ったばかりですが、実は印刷枚数の観点でも寿命が変動します。

一般的に、複合機・コピー機の寿命の目安は印刷枚数「300万枚」と言われています。ただしこの数字には、特に科学的な根拠があるわけではありません。なかには60万枚ほどで寿命がくるというもケースもあります。

とはいえ、印刷枚数が多いほど故障リスクが高まるのは事実ですので、日頃から大量の資料を印刷している企業の場合、比較的早く複合機・コピー機の寿命を迎えてしまうでしょう

また、十分なメンテナンスがされていない故障するリスクが高まります。
結論として、法定耐用年数や印刷枚数の目安はあるものの、複合機の寿命は使用頻度やメンテナンス状況によってまちまちだと言えます

寿命が近づいた複合機・コピー機の症状

複合機・コピー機は寿命が近づいてくると、さまざまな不具合が発生します。
もし以下のような不具合が発生している場合は、複合機・コピー機の買い替えを検討するべきタイミングです。

印刷不良が頻発する

【印刷不良の具体的な症状】
・出力される文字や画像などがかすれている
・用紙に横筋が入っている
・文字が不鮮明で読みにくい
・線が曲がって印刷される
・何も印刷されず白紙が出てくる など

このような症状は必ずしも寿命を意味するわけではありません。
ヘッドをクリーニングすることで改善されるケースもあります。しかし、頻発するようなら寿命が近づいていると考えられます。

紙詰まりがよく起こる

複合機・コピー機に印刷用紙をセットしても、正常に給紙されない場合があります。
この問題が起きる場合は、給紙ローラーに不備がある可能性が高いです。
給紙ローラーはゴムでできているのが一般的ですが、経年劣化で摩耗すると紙をスムーズに送れず紙詰まりが発生します。

あるいは複数枚の用紙を同時に送ってしまうこともあります。
ローラーをクリーニングすることで改善できる場合もありますが、劣化が進んでいる場合は、寿命ととらえ買い替えを考えるほうがよいかもしれません。

稼働音がうるさくなった

複合機・コピー機はふだんからある程度の稼働音がします。
しかし寿命を迎えつつある場合、通常の稼働音よりも明らかに大きい騒音がすることがあります。
「キリキリキリ」あるいは「ガガッガガッ」といった不快な音です。

このようなトラブルが起きる場合、給紙ローラーに問題がある可能性があるほか、ヘッドの問題による印刷不良も併発している場合があります。
クリーニングなどメンテナンスを心がけてみても症状が改善されないなら、買い替えを検討してもよいでしょう。

複合機・コピー機の買い替え時期

次に、複合機・コピー機を買い替えるべきタイミングについてご紹介します。
以下のような場合は、複合機・コピー機の買い替えを検討するべきタイミングです。

耐用年数を超えた時
頻繁に故障するとき
リース満了時

複合機の寿命についてはすでに解説したので、それ以外の理由について詳しく説明します。

リース満了時(リース契約をしている場合)

複合機・コピー機の契約方法には「リース契約」「レンタル契約」「一括購入」の3種類あり、この中でもっとも多くの企業に選ばれているのがリース契約です。

リース契約はリース会社と3~7年の契約を結び、リース会社に毎月費用を支払います。リース会社は企業が希望する機器を購入し、リース期間は企業に機器を賃貸するという契約方法のため、契約が満了(リース期間満了)したタイミングでリース会社に機器を返却する必要があります。

そのため、リース会社に機器を返却するリース満了時が複合機・コピー機を買い替えのタイミングといえます

複合機・コピー機の寿命を延ばすコツ

複合機・コピー機を長く使えれば、コスト削減につながります。
ここからは、複合機・コピー機の寿命を延ばすためにできる点として、以下のコツをご紹介します。

定期的にメンテナンスを行う

複合機・コピー機は、ほこりやインクなどにより内部・外部が汚れます。一見きれいに見えても、汚れはついているため、定期的なクリーニングが欠かせません。


特に以下の場所をしっかりクリーニングしましょう。

<本体の周り>
固く絞った柔らかい布で軽く拭き上げます。
その後乾いた布でしっかり乾かしましょう。

<スキャンする台(フィーダー)>
柔らかな素材の布で、軽く水拭きし、別の乾いた布で水気をぬぐいます。
水拭きするときは、固く絞ることがポイントです。

<原稿を置くガラスの読み取りエリア>
乾いたガラス清掃用のシート(製品の付属品)で拭き取ります。

<ローラー(給紙ローラーや原稿送りローラー)>
カバーやトレイを外して、柔らかい布でローラーを回しながら拭きます。
トレイが外せない場合は無理に外さず、保守契約をしているベンダーに相談しましょう。

<操作パネル部>
OAクリーナーと柔らかい布で拭き取ります。


注意点として、必ず電源を切ってからクリーニングしてください。また、取扱説明書に清掃方法に関する指示がある場合は、それに従いましょう。

設置環境に配慮する

複合機・コピー機は精密機器です。適当な場所に設置すると、気候条件やオフィス内の環境によりダメージを受けてしまいます。

したがって以下のような場所には設置しないようにしましょう。


<太陽光が当たるところ>
直射日光が当たると、複合機・コピー機の内部が熱くなってしまいます。
可能な限り30℃以下の環境に設置するとよいでしょう。
暖房器具の近くに置かないようにも注意してください。


<多湿の場所>
湿気が多いと、印刷用紙が水分を含んでしまい紙詰まりトラブルを起こしやすくなります。
そのまま用紙が取れなくなって故障につながることもあるため要注意です。
クーラーの真下や加湿器の近くに置かないようにもしましょう。


<ほこりが多い場所>
ほこりが多い場所だと、コンセントとプラグの間にほこりがたまり、湿気を帯びて漏電・発火する危険があります。

以上の点に気をつけて、以下のような場所に設置しましょう。


<水平で段差がない場所>
水平な場所だと機械内部が不用意に動いてしまうことがなく、トラブル防止になります。
また段差がないところだと、傾きや落下などの心配もありません


<周りに十分なスペースがある場所>
狭い場所だと、人がぶつかったり機械に水分をこぼしたりなどトラブルの元になります。
人が行き来しやすいスペースに置くことで、安全に使用できます。

正しい方法で印刷する

メーカー規定外の用紙(推奨されていない厚さの用紙など)は避けてください。
また規定内の用紙を使う場合も、出力元のPCで正しい印刷設定をすることが大切です。
設定を間違えると、機器内部に汚れが発生します。


さらにあまり大量に印刷して負荷をかけすぎないようにも気をつけましょう。
現在使用している複合機・コピー機が大量印刷に向かない場合は、将来的に大量印刷向きの製品への買い替えを検討するとよいかもしれません。

主電源は落とさないようにする

節電のために、使っていないときは主電源を切りたいと思うかもしれませんが、切らないほうがベターです。
何度も電源のオンオフをしたり、長い間未使用の状態が続いたりすると、故障しやすいといわれています。
基盤が不具合を起こしたり、機器内部のパーツが曲がったりなど、トラブルの元です。

一般的に複合機・コピー機の主電源は、アクセスしやすい場所にはついていません。これは、電源を切らない状態で使用することを想定して作られているからです。
どうしても節電したいということであれば、主電源を切るのではなく、スリープモードを使用しましょう。

定期的に印刷を行う

印刷枚数が多いと寿命を早く迎えやすいと解説しましたが、かといって使わなさすぎるのも問題です。

複合機・コピー機での印刷に使われるトナーは、使わない期間が長いと固まってしまいます。固まると印刷不良の原因になるほか、早いタイミングで交換しなければならなくなるかもしれません。

最低でも1週間に1回は動かすようにしましょう。

複合機・コピー機入れ替えの流れ

こちらの記事をご参考にしてください。

初めてコピー機・複合機を購入する手順や必要なものを教えてください

複合機・コピー機買い替え時に確認するべきポイント・注意点

リース契約の満了タイミングの確認

リースで契約している場合、リース期間が満了するときが買い換えのタイミングです。

業務に支障をきたさないよう、前もって期間満了の時期を確認しておきましょう。
※複合機・コピー機のリース期間は、通常5~7年前後です。

特別な事情がない限り、リース契約の途中で解約して買い替えするのは避けましょう。途中で解約すると残債がかかってしまいます。

なお、期間満了の際に「再リース」するかどうか検討するのも手です。
再リースの場合、安価な金額でリース契約を延長できます。1年単位で契約更新が行われますが、従来の10~12分の1ほどの金額しかかかりません。

ただし、カウンター料金が割り増しになる場合もあるため注意しましょう。
トラブルがほとんどなく、まだまだ快適に使えると判断できるなら、再リースも有効です。
しかし部品の寿命もありますのでリース契約期間満了時に新しい機種に入れ替えるのがベストタイミングです。

複合機・コピー機のスペックの確認

新しい機種には便利な機能やオプションが搭載されており、業務効率化に役立ちます。
たとえば以下のような機能が挙げられます。

クラウド連携:PCを介さずにクラウドからデータの入出力が可能な機能
OCR:紙媒体の文字を認識してデジタル形式のテキストにできる機能
ICカードリーダー:ICカードにより機能制限をかけられる機能
フィニッシャー:ホチキス留めや穴あけなどができる機能

ただ、もちろんその分コストがかかるので、自社の業務と製品のスペックとを比較して、ニーズに合ったモデルを選ぶことが大切です。

保守契約の内容の確認

複合機・コピー機の保守契約の内容は契約途中で変更することができません。買い替えるタイミングで保守契約を見直しておきましょう。

現在の保守契約と使用状況を照らし合わせ、ランニングコスト(維持費)や保守内容は最適かどうか確認することをおすすめします。

複合機・コピー機の返却/廃棄方法の確認

リース契約やレンタルの場合

満了を迎えた複合機・コピー機はリース会社やレンタル会社に返却する必要がありますが、その際にかかる送料は企業側が支払います。
返却送料は複合機の重量や設置されている場所(階段を利用するなど)によって異なるため、依頼する前に運送業者に確認しておきましょう。

購入した場合

複合機・コピー機は産業廃棄物に区分されるため、廃棄する場合は自治体での回収ができず、専門の処理業者やメーカーに引き取りを依頼する必要があります。
廃棄費用が発生するため、依頼する前に処理業者に確認しておきましょう。

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