インターネットやコンピューターを利用したサイバー犯罪の件数は年々増加傾向にある。実はコピー複合機も、不正アクセスなどサイバー攻撃のリスクに晒されているのじゃ。
今回の記事では、被害の具体的な例とともに、コピー複合機に可能なセキュリティ対策をご紹介するので、参考にしていただければ幸いじゃ。
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コピー複合機内部の情報を持ち出される例と対策方法
コピー複合機のセキュリティ面で一番不安なのは、情報が外部に流出してしまわないか?ということじゃ。実際に、コピー複合機からデータが持ち出されて情報漏洩してしまったという事例は沢山ある。この章では各事例とともに、その対策をお伝えしていこう。
パターン(1)コピー機に放置した書類を持ち出された
組織内だけで取り扱っている大切な情報も、何の対策もしていなければ、他の印刷物と同じように印刷して簡単に持ち出されてしまう危険性があるぞ。
たとえばコピー複合機で機密情報を出力し、その書類をうっかり放置してしまった場合、不特定多数に内容を見られてしまう可能性があるし、最悪持ち去られてしまうことも考えられる。顧客の個人情報が流出すれば会社の信頼度に大きな影響を及ぼすじゃろうし、重要な情報を他社に横流しにされて多大な損害を受けたというケースもあるのじゃ。
この事例の対策として有効なのはアクセス権の設定じゃ。
コピー複合機には、文書が保存されたフォルダにパスワードを設定することができる。機密情報が保存されているフォルダにパスワードをつけ、任意のユーザーのみがアクセス可能な状態にしておくことで、重要なデータの持ち出しや改ざん、横流しなどのリスクから情報を守るのじゃ。
パターン(2)重要な書類をコピーして複製された
機密情報を紙ベースで保管および共有していた際、その書類をコピーで複製され、こっそり持ち出されてしまったというケースを耳にしたことがある。複製された書面が出回れば組織は大きな損害を受けることになるじゃろう。
情報漏洩の原因の多くは紙文書からといわれるが、実は紙文書にもきちんとセキュリティをつけることが可能なのじゃ。
コピー複合機には不正コピーガードという機能がある。この機能が設定されたデータは、不正コピーガードモジュールという地紋が埋め込まれた状態で出力されるぞ。この書類をコピーして複製しようとしても、書面がすべてグレー地に塗りつぶされた状態で出力されるため、内容を見ることはできなくなるのじゃ。
パターン(3)コピー複合機に侵入されてデータが持ち出された
持ち出しのリスクがあるのは紙の書類だけではない。外部のネットワークからの不正アクセスにより、コピー複合機に保存されている情報が抜き取られてしまったり、内容を改ざんされてしまったという事例もある。このようなサイバー攻撃についても、対策方法が存在しているので安心して欲しい。
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コピー複合機への侵入を防ぐ有効な方法とは
まず、第三者からのサイバー攻撃を防ぐにはIPフィルタリング機能をおすすめする。IPフィルタリングとは、あらかじめ登録してあるIPアドレス以外からのアクセスを拒否することができる機能のことじゃ。
他にも内部データの暗号化、乱数書き込みによるデータ削除も有効な手段とされている。
コピー複合機の中にはハードディスクが搭載されており、操作パネル上で削除したデータも、実は内部に残っている。そしてこのようなデータは、機器に詳しい者であれば簡単に復元できてしまう。コピー複合機のデータをあらかじめ暗号化しておくことで、もし仮に不正アクセスをされたとしても解読が困難になる、というのがこの暗号化の仕組みじゃ。
さらに対策を考えるのであれば、そもそもコピー複合機の中に残っているデータを完全消去してしまうのがいいじゃろう。乱数という規則のないランダムな数字の羅列を複数回上書きすることで、コピー複合機内部から過去のデータを消してしまえるのじゃ。
コピー複合機のセキュリティ対策はメーカーや保守契約先に相談しよう
ここまでしておけば、余程のことがない限り、情報漏洩のリスクは防げるはずじゃ。
上記に挙げた機能や設定は、もともと標準機能として搭載されている機種もあれば、オプションとして追加が必要な機種もある。お使いのコピー複合機によって設定方法なども異なるので、さらに詳しい情報を知りたい方はメーカーや保守契約先にお問い合わせしていただくのがよいじゃろう。
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今回はコピー複合機内部の「情報の持ち出し」という点に着目して、セキュリティ面の対策方法をいくつかご紹介したが、コピー複合機にはこのほかにも様々なパターンの情報漏洩危機が潜んでいる。
『コピー複合機が原因で情報漏洩する可能性はありますか?』では、当記事とはまた違ったケースの情報漏洩リスクとその対策についてをまとめているので、ご興味がある方はぜひ覗いてみてほしいのじゃ。