PTAではあまり日常的ではないコピー機や印刷機を利用するケースが多く、実際コピーを刷るのにどちらを使えばいいのか分からないという声をよく耳にする。
今回は、PTAで使われる方に向けて、コピー機と印刷機の違いや実際にかかる費用、そしてどちらをどういう使い方をしたら良いのかをプロの目線から見てご説明しよう。
コピー機と印刷機の違い
まず、コピー機と印刷機の違いについてだが、決定的な違いは内部構造にある。
どちらも「コピーを刷る」という点では同じだが、その印刷ロジックが明確に違うため消耗品や保守体制が異なる。また、使う消耗品や構造が違うため、使った時の印刷コストまで違う、まったく別のモノなのじゃ。
『印刷機とコピー機は違うのですか?』でもご説明しているが、それぞれの特徴を抜き出した比較表をご覧いただくとその違いが分かっていただけるだろう。
| 印刷機(輪転機) | コピー機(複合機) | |
|---|---|---|
| 1枚あたりの 印刷コスト |
とても安い (1円以下) |
コンビニより安い (数円~) |
| スピード | とても早い (1分間で100枚以上) |
コンビニより遅い (1分間で20枚~30枚程度) |
| 最初の一枚目 | 遅い | 早い |
| カラー性能 | 苦手 | 得意 |
| 多機能性 | コピーに超特化 | 色々使える |
| 印刷の仕上り | 文書印刷:◎ 写真印刷:× |
文書印刷:◎ 写真印刷:◯ |
| 耐久性 | とても高い (100万枚以上の印刷に耐久できる) |
高い (十数万枚程度) |
| 占有サイズ | 大きい (幅1m以上必要) |
小さい (幅70cm程度必要) |
| 耐水性 | インクなので にじみやすい |
レーザーなので にじみにくい |
実際の利用シーンでは、印刷機は学校内で配布される生徒向けのプリントの大量印刷などで使われており、コピー複合機は少量の会議資料や数部程度の印刷物、両面印刷やFAX受信、PCからのプリントアウト・スキャニングといった様々な用途で使われている。
このように、印刷機は印刷専門で使われ、コピー複合機はコピー以外の用途でも使われる。
違いについてはこのくらいにしておき、次に「どっちをどんな時に使えば良いのか?」というシーン別に見てみよう。
コピー機と印刷機の使い分け
PTAにおいての使い分けは、印刷部数と求める仕上がりによって使い分けよう。
まず絶対条件として「10枚未満では印刷機を使わない」ということを念頭に置いていただきたい。理由は次の費用の際にお話する。
PTAでの使い分け方は、具体的には以下のように考えると分かりやすい。
印刷機を使った方が良いシーン
- 写真やカラー印字を使わないモノクロだけのお知らせ・回覧の印刷
- 長期保管の必要がなく、かつ大量に配布する印刷
コピー機を使った方が良いシーン
- カラー印字・写真などを埋め込んだ広報誌・PTAだよりなどの印刷
- ソートやステープル(ホチキス)をしたい小冊子の印刷
- 失敗する可能性がある最初のお試し印刷
- 簡単な配布資料の印刷
このようなシーンで使い分けよう。
最後に、PTAとして注意しておかなければならない「一枚印刷する毎にいくらかかるのか?」という点について詳しくご紹介していこう。
コピー機と印刷機の費用
前述したように「10枚未満では印刷機を使わない」というのは、一枚あたりの印刷コストが影響しており、印刷機は1枚目の印刷が高額になるのに対し、コピー複合機では1枚目から料金が変わらないためじゃ。
そのため、すぐ印刷が終わってしまうような少ない枚数での印刷物はコピー機の方がコストが安くなるのだ。
具体例をあげてみよう。
印刷機は初版40円+以降0.5円、コピー機はモノクロ3円/一律と計算してみよう。
| 印刷機 | コピー機 | |
|---|---|---|
| 1枚印刷時 | 40.5円 | 3円 |
| 10枚印刷時 | 45円 | 30円 |
| 20枚印刷時 | 50円 | 60円 |
| 100枚印刷時 | 90円 | 300円 |
このように、何枚印刷するかによって総コストが変わるので、ご利用の際はこういった点に注意いただければ幸いじゃ。
なお、コスト面以外にも待ち時間という面もあるが、100枚を超えるもので無ければ、コピー複合機の方が手軽でスピーディなので、よほどのことでなければ印刷機は使わない、というニュアンスで覚えておいていただいた方が実務上は楽だと思うぞぃ。
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